
~来ぬ人を まつほの浦の夕なぎに やくやもしほの 身もこがれつつ~
(藤原定家『新勅撰和歌集』)
先日、叔母と、淡路島の歌枕・松帆の浦へ行ってきました。


叔母が以前行った時より、ずいぶん荒れていたそうです。
歌碑の背後には、「まつほ」の「待つ」にかけたわけではないのでしょうけど、
「まてば椎(しい)」の花が咲き乱れていました。
よく見ると、どんぐりもできています。

松帆の浦のわずかに残る海岸を、展望台から望みました。
定家は、ここへ来て歌を詠んだわけではなく、
『万葉集』の笠朝臣金村((かさのあそみかなむら)の長歌を、
念頭に置いて、作ったといわれています。
昔は、ここで、藻塩を焼いていたのですね。
今では、ほとんど訪れる人もないようです。
昼間に行ったせいか、歌のせつなさを感じさせないほどの、
明るすぎる日差しと、のどかな鳥の声……。
それが、かえってせつなく思えてきたりします。
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