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『磯鴫』(いそしぎ)

旧暦8月3日 甲寅(きのえとら)
  処暑次候 天地始粛(てんちはじめてさむし)
イソシギ(甲子園浜)DSC03861
名前のとおり、磯にいたイソシギです。

ところで、「しぎ」と読む漢字は、
「鴫」と「鷸」の2種類あります。

「鴫」は国字で、田んぼにいる鳥
ということから作られた字です。
ということは、タシギやオオジシギなどの
ジシギ(地鴫)類をさす字だと思うのです。

なので、イソシギの場合は、「磯鷸」と
書きたいところですが、
歳時記が「磯鴫」となっているので、
こちらの表記に従いました。

さて、下の写真は、
湖のほとりに飛んできたイソシギ。
イソシギDSCN7031長浜

ため池にも、くちばしのまわりに
泥をつけたのが……。
イソシギ(江井ヶ島)DSCN0795

そして、毎朝、散歩する
人工川の岸辺でも、
ごちそうを見つけたようです。
イソシギDSC07499新湊川

『磯鴫』を見ていると、
寂しさよりも、楽しさを感じます。

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『菜盛葉』(さいもりば)

旧暦7月25日 丁未(ひのとひつじ)
  立秋末候 蒙霧升降(ふかききりまとう)
アカメガシワ(葉)(640×480)DSCN6756
「アカメガシワ(赤芽柏)」は、
カシワ(柏)の仲間ではありません。
トウダイグサ科に分類されます。

葉の形といい、大きさといい、
カシワの葉よりも、
食物を盛りやすそうな気がします。

毎朝の散歩道にも、
アカメガシワがたくさん生えていて、
もう、実ができていました。
アカメガシワ(実)(640×480)04208

この黒い実、いつの間にか、
鳥たちが食べて、
なくなってしまいます。

でも、ふんに交じって、
種がまかれるからでしょうね。
あちこちに、若木が出てきています。
アカメガシワ(若木)(640×480)DSC08260

ただ、若いうちに伐られてしまうので、
この公園では、大木に育たないんです。
残しておいてほしいなと思うのですが……。

春に出てくる新芽は、
名前の通り、真っ赤です。
アカメガシワ(新芽)(640×480)DSCN4311

6月頃、花が咲きます。
雌雄異株で、こちらは雄花。
アカメガシワ(雄花)(640×480)DSCN3542

こちらが雌花。
アカメガシワ(雌花)(640×480)DSCN6258

鳥さんたちのごちそうが、
山盛りですよ~。
アカメガシワ(実)DSC04208 (3)

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『蝉声』(せみごえ)

旧暦7月18日 庚子(かのえね)
  立秋次候 寒蝉鳴(ひぐらしなく)
ミンミンゼミ(640×480)DSCN4015
古典の作品には、いくつかの
写本が伝わっている場合があります。
それらは、手書きということもあって、
ところどころ、違うことがあります。

メルマガにも書いたように、
「せみ声に」が使われているのは、
『枕草子』の能因本と前田本。

最も一般的な三巻本は、
「蝉の声しぼりいだして」となっています。

いずれにしても、修験者がしぼり出す声は、
ミンミンゼミがふさわしいと思います。

『堤中納言物語』では、
虫愛づる姫君が、本物そっくりの
蛇の作り物を贈られ、
内心では怖がりながらも
強がっている場面に、
「せみ声にのたまふ声の
いみじうをかしければ……」
と出てきます。

しぼり出すような声でも
いいと思うのですが、
姫の声なので、甲高い声と
訳されることが多いのかも
しれません。

毎朝の散歩では、
クマゼミが少なくなって、
ツクツクボウシが
増えてきました。
ツクツクボウシ(640×480)DSCN9018

ヒグラシは、めったに
聞かれませんが、
たまに鳴くことがあります。
今年も聞くことができました。
ヒグラシ(640×480)DSC09896

子供の頃は、
ツクツクボウシの声を聞くと、
もう夏も終わりだなと思ったものですが、
まだまだ、厳しい暑さは続くようですね。
がんばって、乗り切りましょう。

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『金風』(きんぷう)

旧暦7月11日 癸巳(みずのとみ)
  立秋初候 涼風至(すずかぜいたる)
立秋の空(640×480)DSCN3735
『金風』は、五行説に基づく呼び名ですが、
春風を「木風」とはいいませんし、
夏の風、冬の風も、「火風」「水風」などとは
いいません。
秋だけが『金風』という呼び方をするのが、
不思議です。

さて、立秋初日の朝は、「行き合いの空」を
見たような気がしました。
雲(640×480)DSCN3736
できかけの入道雲の上空は、
雲(640×480)DSCN3731
ひと刷毛はいたような巻雲。
風も、これまでよりも、
ひんやりと感じました。

とはいえ、日が高くなるにつれて、
真夏に戻ってしまいました。
まだまだ、熱しやすい方の『金風』ですね。

そんな空を、ウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉)が
飛んでいました。
別名、精霊蜻蛉(しょうりょうとんぼ)。
お盆の頃、精霊を背中に乗せて
飛んでくるといわれる蜻蛉です。
ウスバキトンボ(640×480)DSCN7286
じつは、8月7日は、母の命日。
だから、お盆に先駆けて、
早々とやってきてくれるのかと
思ってしまいます。
実際、毎年、8月7日に、
家に飛んでくるんです。

今年は、うまく撮れなかったので、
写真は、去年、庭で撮ったものです。

ウスバキトンボが舞う空も、
羽がきらきらと輝いて、
『金風』が吹いているようでした。

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『現の証拠』(げんのしょうこ)

旧暦7月4日 丙戌(ひのえいぬ)
  大暑次候 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)
ゲンノショウコ2(640×480)DSCN9043
『現の証拠』には、赤花と白花があって、
西日本には、赤花、東日本には白花が
多いといわれますが……。
上の赤花の写真も、下の白花の写真も、
神戸で撮りました。
ゲンノショウコ(640×480)DSCN9611

16年前、新潟に行った時も、
いっしょに咲いていました。
ゲンノショウコ(640×480)DSCN1029

たしかに、こちらでは、赤花を
見る機会が多いような気もしますが……。

赤と白がいっしょに咲いていると、
「源平〇〇」と名づけられたりします。
たとえば、「源平桃(げんぺいもも)」。
ゲンペイモモ(640×480)1130461
源氏の白旗、平氏の赤旗に
なぞらえたものです。

『現の証拠』も、源平に
なっているのかな。

涼し気な花ですが、
夏の季語。
でも、写真は、どれも、
立秋以降に撮ったものです。

コロナにも効いてくれれば、
「医者いらず」の異名どおりになって、
医療に携わる方々も助かるのに……。
こればかりは、現ノ証拠に……と
いうわけにはいかないようですね。

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