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『貌佳鳥』(かおよどり)

旧暦3月25日 戊申(つちのえさる)
  穀雨次候 霜止出苗(しもやんでなえいずる)
カワセミ(640×480)DSCN0194
メルマガでは、「貌鳥」の候補を
いくつか紹介しました。

まず、翡翠(カワセミ)。
ですが、『万葉集』では、
「貌鳥」は、春に、
「間(ま)無くしば鳴く」
と詠まれています。
絶え間なくしきりに鳴くということです。
ということは、カワセミには、
あてはまらないですね。

ただ、『貌佳鳥』は、川の杭にいる姿が
詠まれているので、作者は、
カワセミを意識して詠んだのかもしれません。

ちなみに、カワセミは、夏の季語です。


鴛鴦(オシドリ)も、美しい鳥ですね。
オシドリ DSCN1110(2) (640x480)
でも、やはり、ひっきりなしに
鳴くわけではないので、
「貌鳥」ではないですね。

オシドリは、冬の季語です。


キジ(640×480)DSCN3158
雉(キジ)は、春の季語。
でも、やはり鳴き方が違うと思います。


アオバトDSCN2757(640×480)
そして、青鳩(アオバト)。
こちらも、鳴き方が違います。
歳時記では、夏の季語になっています。


最後に、郭公(カッコウ)。
この説は、歌人でもあり、
日本野鳥の会の創始者でもある
中西悟堂が唱えた説なので、
信憑性があります。
カッコウDSCN0568(640×480)

でも、カッコウは、夏の季語なんですよね。


今、朝の散歩に行くと、
いろいろな囀りが聞こえます。
そのほとんどが、
夏の季語になっている鳥たちです。

声も美しいけれど、姿も色鮮やかな鳥たち。
オオルリDSCN4512(640×480) キビタキDSC02193(640×480) コマドリDSC07028(640×480)
その代表が、大瑠璃(オオルリ)、黄鶲(キビタキ)、
駒鳥(コマドリ)でしょうか。

おなじみさんの目白(メジロ)や
四十雀(シジュウカラ)、山雀(ヤマガラ)も、
一生懸命、囀っています。
これらも、夏の季語。

まあ、人間が勝手に決めた季節はさておき、
存分に、命を輝かせてほしいと思います。

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『光風』(こうふう)

旧暦3月18日 辛丑(かのとうし)
  清明末候 虹始見(にじはじめてあらわる)
ウマゴヤシ(640×480)DSCN6732
馬肥(うまごやし)です。
馬の飼料にするほか、若葉は食用とし、
すきこんで、緑肥にもするそうです。

ウマゴヤシ(640×480)DSCN6735
蓮華草(れんげそう)といっしょに
咲いていました。
花の大きさの違いがわかりますね。

小さくても、豆の花の形をしています。
ウマゴヤシ(640×480)DSCN67346

さらに小さな花をつける
米粒馬肥(こめつぶうまごやし)
というのもあります。
コメツブウマゴヤシ(640×480)DSCN7127

ひとつひとつの花を見ると、
やっぱり豆の花。
コメツブウマゴヤシ(640×480)DSCN7126

小さな花が、いくつも集まって、
ひとつの花に見えるのですね。
コメツブウマゴヤシ(640×480)DSCN7125

光風霽月……。
わだかまりのない心が、
花をさかせるのかもしれません。

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『戦ぐ』(そよぐ)

旧暦3月11日 甲午(きのえうま)
  清明次候 鴻雁北(こうがんかえる)
桜吹雪DSCN6350(640×480)
風がそよぐと、しきりに
花びらが舞い落ちるようになりました。

桜DSCN6384(640×480)
道には、花筵(はなむしろ)。

川面には、花筏(はないかだ)。
花筏DSCN1629(640×480)

そよぐ風といえば、柳を思い浮かべます。
柳DSCN8616(640×480)

~むっとしてもどれば庭に柳かな~
    (大島蓼太)

腹をたてて家に帰ってきたら、
しなやかに、風にそよいでいる柳に、
心もやわらいでいく……。

こんな感性を、世界中の人が持っていたら、
戦わなくてすむかもしれませんね。

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『万雷』(ばんらい)

旧暦3月4日 丁亥ひのとい)
  春分末候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
アゲハ(桜)DSC00941(640×480)
写真は、一昨年の4月4日のものです。
この年は暖かくて、桜に、
揚羽蝶(アゲハチョウ)が来ていました。
アゲハチョウは、
「雷蝶々(かみなりちょうちょう)」の
異名を持っています。

ヒルガオP1160813(640×480)
こちらは、「雷花(かみなりばな)」の
異名を持つ「昼顔(ヒルガオ)」です。
ほかに、「雨降り花」とも「日照り草」とも
呼ばれるのですが……。
花が咲くのは、もう少し先ですね。

キササゲDSCN2195(640×480) キササゲDSCN3210(640×480)
こちらは、「雷大角豆(かみなりささげ)」とも
呼ばれる「木大角豆(キササゲ)」。
普通は「木豇豆」と書くのですが、
ちゃんと表示されるかな?
こちらも、花は夏、実は秋です。

そして、「雷鴫(かみなりしぎ)」とも
呼ばれる「大地鴫(オオジシギ)」。
オオジシギDSCN1712(640×480)JPG
もう少しすると、北海道では、
「ズビャーク、ズビャーク」と鳴きながら、
爆音を立てて飛び回るのでしょう。

「鰰(はたはた)」は、
「雷魚(かみなりうお)」と呼ばれますが、
残念ながら、写真はありません。

さて、「木豇豆」は秋の季語、
「鰰」は冬の季語、あとは、夏の季語です。
「雷」そのものが、夏の季語ですものね。

でも、春のうちに、『万雷』の拍手をもって、
平和が迎えられますように……。

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