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『寒月』(かんげつ)

旧暦12月16日 戊午(つちのえうま)
  大寒初候 款冬華(ふきのはなさく)
DSCN9584 (640x479)
朝からの雨で、今日はお月さまが見られるかと
心配していました。
見当違いの空を見ていたので、気がつくと、
あたりは真っ暗。
お月さまは、とっくに、高いビルの向こうに出ていました。

まさしく、旧暦師走の月夜だったのですが、
こんな月の写真を撮るのは、とっても難しいですね。

DSCN9564 (640x480)

それにしても、『源氏物語』では、光源氏の
冬の夜の月はおもしろくあわれだというセリフの最後に、
わざわざ、

~すさまじき例(ためし)に言ひおきけむ人の心浅さよ~
(興ざめな例として言い残しておいた人の、浅はかなことよ)

と言わせています。

『枕草子』と同じ頃に成立したされる『宇津保物語』にも、
師走の月夜を趣きのないものとするような記述があるので、
当時の一般的な価値観だったのかもしれません。

でも、きっと、清少納言を意識していたんだろうな
という気はします。

その後も、古典には、『更級日記』や『徒然草』など、
師走の月や冬の月がすさまじきものというけれど……。
と前置きしているような記述がよく見られます。

私も、趣きを感じられる方に賛成ですが、
風情がないという見方もわからないではありません。
真っ暗な空だと、光が強すぎて、今回の写真のような、
殺風景な感じに見えてしまいますよね。
特に、都会の空では……。

さて、『寒月』と聞いて、思い浮かぶのは、
木島櫻谷(このしまおうこく)の屏風絵。
   ↓
インターネットミュージアム《木島櫻谷》

夏目漱石は、酷評したようですが、私は大好きです。
一昨年、初めて実物を目の前にして、すっかり魅了されました。

満月ではなく、二十日月ぐらいの月になっているところも、
寒々とした雰囲気にぴったりです。

今夜は十六夜ですから、
まだしばらくは、『寒月』を味わえそうですね。

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『猪口才』(ちょこざい)

旧暦12月9日 辛亥(かのとい)
  小寒次候 水泉動(しみずあたたかをふくむ)
P1070136 (640x480)
神戸の天井川に、山から下りてきたイノシシ。
小さな口のイメージですね。
inosisi.png

お酒を飲む「ちょこ」も、「猪口」と書きますが、
こちらも当て字で、もともとは、
「ちょく」といったそうです。

語源は、杯(さかずき)をあらわす「鍾」の
呉音、あるいは、朝鮮音から
きているのではないかといわれます。

イノシシの口の印象が重なって、
「猪口」と書くようになったのでしょうか。

『猪口才』の当て字は、この「猪口」を
あてたのかもしれませんね。

思慮深げにたたずむイノシシ。
P1070111 (640x480)
何を考えているのでしょうね。

P1070103 (640x480)
人もイノシシも、のんびりと平和に
過ごせますように……。

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『正月心』(しょうがつごころ)

旧暦12月2日 甲辰(きのえたつ)
  小寒初候 芹乃栄(せりすなわちさかう)
DSCN0351 (640x480)
新年、おめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願いします。

今年は、雲も少なく、澄み渡った空に、
明るく美しい初日がのぼってきました。

いつもの散歩コースを歩くと、
おなじみさんの鳥たちが、挨拶に出てきてくれます。
中でも、礼儀正しく紋付を着た、ジョウビタキ(尉鶲)。
DSCN0374 (640x480)
元日は女の子だけでしたが、
DSCN8588ジョウビタキ (640x480)
後日、男の子も姿を見せてくれました。
彼らはいつも、『正月心』みたい……。

それにしても、今日は部分日食。
DSCN1018 (640x480)
元日のあの太陽とは全く違う雰囲気でした。

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